24.1.20【じぶんに価値なんてない、と思ったとき。】_価値=人と人の間のこと の気づき方

それは他の誰かが決めるもの_どこにでもある一輪の花

1人の座っていた人間が立ち上がる、
たかだか“マイナスから0(ゼロ)に戻っただけ”で
何十人もの人たちが恩恵を受け得るという魔法

 相変わらずの一泊二日の入院生活を毎週送っています。もうかれこれ軽く1年以上にはなります。おかげさまで体調は安定の一途。その機に乗じて近々新しい抗ががん剤をトライ予定です。やっぱり1つより2つ、命をつなげる手段は1つでも多いほうが安心です。よく先生が「治療はトライ&エラーだから」とおっしゃいます。まさにわたしにとっては野球のごとく3アウトでゲームセットなものですから(笑)

さて今日は価値についてのお話です。「あなたの価値ってなんですか?」と聞かれたら、なんと答えましょうか。だいたいの場合、即答には臆することではないでしょうか。何か人より優れているところはないか、自分にだけできることはないか、得意なことは…。そんなに怖い顔をしなくても大丈夫、このお話を読んでくだされば、きっと肩の力が抜けて考えられることをお約束します。

 それは直近の入院の1日目のこと。院内の移動方法を車椅子から手押しカートに変えました。じぶんにとってはもう歩行する自信が十分についていたので、他に車椅子を借りられる人が増えれば…ぐらいの気持ちでした。

そんな日に、いつも昼食を買う売店の店長から初めて声をかけられました。しかも、2回も。1回目は買い物のときで、「立たれたんですね!よかったです」というあいさつ程度のやりとり。その店長というのが、どちらかというといつもぶっきらぼうで、人見知りかな?ぐらいの印象の少し年上ぐらいの男性です。他の看護師に聞いてもみな一様に同じ印象(笑)。なのでこの段階ですでに少し驚いていました。

ところがなんと2回目は、病棟の待ち合いでひとりでいて、たまたま店長が近くを通りかかったという、わたしが気づいていないシチュエーションです。通りすがりざまに向こうからわざわざ話しかけてくださいました。しかも聞けば、「最近、暗いニュースばかりの中、立たれている(回復した)姿を見て、僕、本当に嬉しかったんです!ありがとうございます!」とのこと。あっけにとられつつも嬉しさがこみ上げてきてお礼を返します。またこの際だと思い、いつもできたてカリカリの揚げ物弁当が好きで今日のから揚げ弁当も最高だったと伝えました(余談ですが、2日目の昼食も病院食をストップして、弁当を買いに来ていることを翌日お伝えしました)。

ハートウォーミング極まりないひと時で、大きな発見がいくつかありました。
・価値に対する視座や視点
1,人にとって何が価値になるのか、自分では気づいていないことがある
2,自分では些細なことだということも、十分価値になり得る

・感情や心の距離間に関する心得
3,興味関心をよせることで、相手を喜ばせることができる
4,感情を乗せる(表に出して伝える)ことで、心を通わすきっかけになる


きっと売店の店長はこの出来事のあと、いつもよりモチベーションアップでき、店を訪れるお客様へ熱量や質のの高いサービスを提供できた可能性が高いと思われます。もしかしたら、新しい施策も浮かんだかもしれません。何より店長という一人の方がご自身の活力に変えたのです。1人の座っていた人間が立ち上がる。たかだか“マイナスから0(ゼロ)に戻っただけ”のことで、1人どころか何十人もの人たちが恩恵を受け得るという魔法のような出来事でした。やはり書いて字のごとく、人間の価値は人と人の間に生まれるのでしょう。あなただけでは価値は生まれないのです。

もう一度冒頭の問いかけをいたします。「あなたの価値ってなんですか?」これまでの思考のクセさえ外すことができれば、こんなにワクワクすることがあるでしょうか。自分を大切にしたいのならば、誰かを大切にすることで、道しるべが見つかるのです。

余談ですが、店長がこんな方だったとは本当にびっくりました。そして、今回のことで興味を持ってよーく観察しました。するとどうやら鍛えられているようで、見事な上半身をお持ちです。心とそれが宿る胸板のどちらも“アツイ”店長に、”ホカホカ”の弁当を来週もまた買いに行きます。

前回の投稿で触れた震災については、ようやく一般のボランティアの公募が始まりました。近況のお話はまた近々。

今日もお付き合いいただきありがとうございます。
ではまた。

誰にも届かないものを求めたがる_ブルジュカリファ@ドバイ

 
 

投稿者:

buoyutto_jin

For. My Reader... 1990年生まれ/神戸出身/心身ともに男性/4人家族子供2人(男女比2:2)。 家族からの呼び名はダウアン。(キッズ達により命名) 社会人9年目の2021年にうつ症状で休職2か月。再発対策でブログの開設を思い立ちました。回復して働き出すも束の間、まさかの翌年6月に5年生存率15%以下の希少癌が発覚(ブログに記載あり:My Home Is Sweet.)。以後、闘病生活にいそしんでいます。 それでも、わたしは幸せです。日々幸せは心の持ちようでいかようにも決まります。そんなわたしの心の軌跡をここに書き残します。   For. My Family... いつか読んでほしいけど、本当は読んでほしくない。 読まずとも幸せに過ごす毎日を願って綴る、未来の我が子へおくる父のバイブル。

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